単振動演習問題2の解説です。
すべてやや難問です。
このレベルが難なく解ければ
単振動は卒業です。
解説では、パターンを利用して
行いますが、
常に一般解を解く方法でも良いです。
それほど変わりはなので
得意な方法をとってください。
Aだけの、Bにくっつく前の振動を考えます。
d縮めて、静かに放すなので、
位置確定パターンです。
振幅はdです。
Bは位置dにあるので、
速度0で衝突し振動することになります。
A,B連動の運動も
Aがd伸ばして、静かに放すなので、
こちらも位置確定パターンになります。
しかし、振動中心が不明です。
運動方程式を作ります。
これが1)になっています。
A、Bの外力は、それぞれのばねの弾性力です。
位置xでは、Aのばねの伸びはx ,
Bのばねの伸びはAB間がdより
Bのばねの伸びは d-xです。
運動方程式が求められます。
中心が不明なので、ばね定数でくくります。
(k1+k2)x にしてから、(k1+k2)でくくります。
()=0から振動中心を求めます。
これで、位置確定パターン の
振動中心、振動開始位置、速度がわかります。
あとは、問題を解いていけばよいです。
初期の伸ばす長さは
振動中心からの長さなので計算します。
3) 周期なので、 ωの式から周期を計算します。
4) 振幅なので、伸ばした長さになります。
5) 最大速度なので、 xの微分の係数 Aωより求められます。
振動の方向で、摩擦の向きが変わることにより
振動の中心が変化することになります。
振動自体は、速度が0になって
振動が変わるから、
位置確定パターンが連続する問題
になります。
また、
摩擦力と、
仕事とエネルギーの複合問題になります。
1)
摩擦係数をだすので、
静止時と運動時の運動方程式を求めます。
動き出す条件から、
静止摩擦係数は求まります。
動摩擦力の方程式は求まります。
動摩擦力係数を求めるには?
ここでは求まりそうにないので、
問題分をよく読みます。
動いた距離があることに
気が付けば、
仕事とエネルギーの関係を利用すれば
良いことに気づきます。
つまり、
運動エネルギーの変化 = 0は、
外力の ばね、摩擦力の仕事になります。
仕事をそれぞれ計算して
動摩擦係数を求めます。
ばねの位置エネルギーの変化=
摩擦力の仕事
等でも良いです。
積分で理解している場合は
そのまま計算して求めます。
2) ~5) 単振動の問題です。
2) 運動方程式です。
kでくくって中心を出します。
振動中心は、x0とx1の中点になりました。
4)、5)は時間なので、
4) は、速度0の時なので、T/2
5)は、中心の時なので、 T/4 とわかります。
折り返しは、摩擦力が逆方向になります。
同様に運動方程式を求めて
kでくくると
中心を求めることができます。
7)は1)を考えれば、向きが変わっても
摩擦力の大きさ、
進行方向への向きは同じなので、
摩擦力の移動距離はLになります。
また、運動エネルギーの変化は0なので、
摩擦力の仕事 = ばねの位置エネルギーの変化
とすればよいです。
8)最後の問題です。
折り返しで動くときに、
中心は、xpもしくはxmになります。
単振動の運動は常に
位置確定パターンになるので、
中心と初期位置から
振幅がわかることになります。
振幅がdより小さいと摩擦力により停止します。
これをグラフに描けばよいことになります。
1)~3)で、Aの運動方程式を作ると
単振動の式になります。
1)~3)は、動滑車の問題になります。
動滑車を物体Pとして、Bの張力をTBとします。
1) 伸びaでの運動方程式を求めます。
PのBにつながる糸の張力は、
糸は張力の大きさは変わらないを
使えばよいです。
T,TBを消去してkを求めます。
2) Bの移動距離を求めます。
図で描くと2倍なることがわかります。
3)
1),2)をまとめて運動方程式を求めます。
AとBの加速度の関係は、
位置の関係と同じです。
Pは重さ0なので、
TBとTの関係は1)の時と同じです。
ばねの伸び(x+a)に気を付けて
運動方程式を求めます。
4) ~ 6) は単振動の問題です。
3) からAの運動方程式を求めます。
Tを消去すればいいです。
x=0が中心の単振動になりました。
mも消去してかまいません。
2d縮める位置固定パターンなので、
ほとんど計算することなく解けます。
5)に至っては、何もせず2aです。
両端おもりの問題です。
いくつか解き方はありますが、
重心で分割する方法で解説します。
重心では、外力が無い場合、
等速運動する事の
説明は別途します。
単振動への説明が薄まるため、
この事実を使って説明します。
重心からの長さでばねを分割します。
分割後のばね定数は2kです。
(ばねの分割参照)
A,Bの長さがおなじなので、
ばねの縮みも同じでd/2です。
ばねの縮みは、長さに比例します。
位置固定パターンになります。
運動方程式を考えると、
重心から見ると、周期が同じ運動になります。
重さが違う場合も周期は同じになります。
2)
速度です。 Aの軸を+側に取っているので、
実際のーx方向にするのに注意して
解答してください。
3)
難問になります。
t=0で、1)の運動を開始します。
その時に、Bに速度があり
重心に速度がある問題になります。
重心が等速運動することになります。
t=0以前と重心の速度をまず求めます。
t=0の状況です。
重心の速度、
ばねを分割します。
分割後は
重心からの速度になるので、
それぞれ重心からの速度を求めます。
分割したばねの動きは
速度固定パターンになります。
速度の時間変化、
運動方程式は変わらないので、
直接求めることができます。
Aは軸を逆に取っているので+にしています。
後で忘れるかもしれないので、
-で計算してもよいです。
重心の速度は
このように出します。
覚えておいてください。
単振動の解は、
重心から見た速度なので、
床からの速度に戻します。
重心は外力が無いので、
常にVGです。
Aの軸の向きを考慮して
-を忘れないようにして
解答します。
両端におもりを付加する問題は
この同じパターンが基本になるので、
まずはこの問題が
できるようになってください。
いろいろあるので、
ほかにも調べてやるといいです。
おもりが違うケースも
後でやるようにします。
難関校はこの問題を好む傾向
があるので
答えを覚えるのではなく、
何をやっているか正しく理解
できるようになってください。
単振動の演習は終了です。
このレベルがすんなり
できればだいぶ良いです。
後はここにないパターン
水圧も問題や慣性力を使った問題
などを実施するとよいと思います。